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□北の海のユン
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「うーん…ここは一体…?」

「あ、めがさめた?」

最初に落ちた男が、ゆっくり辺りを見回します。
見たこともない景色。青い光が、ふわふわと漂っている不思議な空間。

「ここ、ユンがつくった。さんにんとも、はこぶのむりだから。にんげんは、くうきがないと、しんじゃうんだね。にんげんも、かんぺきじゃないんだね」

ユンがそう言って笑うと、男はポカンと不思議そうな顔をしています。
そうしてる間に、残りの二人も目が覚めたようです。

同じように話をすると、
「つまり、あなたがわたし達を助けてくれたのね。ありがとう!」

女の子が感激して、手をあわせて、ユンにお礼を言いました。
ありがとう…今まで聞いたことがなかったその言葉に、ユンの胸はいっぱいになります。

「でも…ぼくは、なるべく早く、戻らないと…。唯一の友達を、残してきてしまったから…」

もう一人の男は無口でしたが、助けてくれたユンに、申し訳なさそうにそう言いました。
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