テキスト

□サンド・アルカディア
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君の喉笛に君の喉笛に小指を突き立てて君の食道をなぞります。
そうして胃袋に到達し君の得た糧をもなぞり、そうして君の左胸にそっと触れるのです。
あの人の名前をそっと呟きます。
するとこの胸は非常に愛しげな高ぶりを見せるのです。
それが憎くて憎く、て。
そっと爪を、立てました。








君の名前を、そっとなぞります。

伝わる事の無いよう。伝わる事の無いよう。

そうしていつだって願ってしまう僕は嫌な人です。
君に誰も触れる事の無い永遠を。



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