テキスト

□十七歳
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私は私の年齢と社会的立場が憎かった。

今が一番何でも出来る時期だって事は知ってる。
だけど何もする事が出来ない事も知ってる。
つまり、弱いのだ、まだ。
ずっと子供でいれるわけでも無いし
自分の未来を考えるにしても、今考えた事が何になるというのだろうか。
まだ何も決まっていない。
まだ。
一生の半分の半分も生きていないし
自分で自分に責任を持つ事だって許されてはいない。

他人を支える力なんて無い。

後に相手を傷付けるなんて解っていない。

私はずっと、そんな事を考えていた。

何が出来るというのだ
何を求めればいいというのだ
何を求めてはいけないというのだ



約束はいつだって嘘になる



甘えてはいけないんだろうか、


まだ、人の痛みを知らない。


「最後まで自分勝手な女だったよ」

と言った彼の言葉を思い出して、

私は泣いた。


END

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