テキスト
□まっさらな夜の中で、くだらないことを考えた。
1ページ/1ページ
階段がそこにあったとしよう。
君はそれに上りますか?下りますか?
君は階段の、どの位置にいますか?
それとも階段はそこにあるだけですか?
階段に、女の子が座っていたとしよう。
君は何と声をかけますか?声をかけませんか?
それとも女の子は他の誰かといますか?
まっさらな夜の中で、くだらないことを考えた。
ああ、どこかに行ってしまいたい。
煙草をふかしながら、我は思うのだ。
思うのです。
ミジンコでも何かを考えて生きていけるならそれも良いかなぁとか。
あ、ちなみに僕は階段を下りるタイプです。ええ、まあ上るよりかは楽そうなので。
女の子には、当分話しかけられそうにありません。
僕、そんなキャラじゃないですし。
なぜ階段なのかといれば、「人生山あり谷あり」山と谷より階段のほうが分かり易いからなんとかかんとか。っていえば説明がつきそうな気がしますが、本当はなんとなくなのです。
夜は変なことを考えてしまいます。
だけど僕は夜が好きです。変なことを考える自分がちょっと特別に思えるから。
そんなこと、あなたも考えたことありません?
もうすぐ夜が明けてしまいます。
だけど夜はまたやってきます。
それと同じ
ように、朝も、昼も、やってきます。
だから、何度でもチャンスはあると思うんです。
階段を上る努力と、あの子に話しかける勇気。
END
現実逃避行とかそんな感じか。