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□星狩り
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ずっとここから星を見ていた。
来る日も来る日も私の故郷を想いながら。
いつか帰れる日が来るのだろうか、
あの美しい水の星に。



「風邪ひくよ?」

私はいいよ。リンツのほうが風邪ひくよ。

「僕もいいんだ。華織は、本当に自分の星が好きなんだね」

沢山の星が溢れては消えて行くこの場所で、少年は私の故郷を指して無邪気に笑った。

「帰りたいの?」

うん。そうだね…

「どうして?ここは楽しいよ」

私の星はね、ここよりもっと人間が多くて、いっぱい水があるの。
猫だっているの、四本足で歩いてね、とっても可愛い声で鳴くのよ。リンツにも見せてあげたいな

また一つ、星が流れた。
何億光年も遠くにある場所へ光を届け、ついに今夜果ててしまったのか。
それとも、私が見ているあの星は、何億光年も前に無くなってしまったのか。
私は、時を越えた今は無き光を見ていたのではないのだろうか。
私の星も、あの場所に存在しているのかすら怪しく思えて来る。
しかし、私の故郷は間違い無く青白く浮かんだあの星だ。それ以外に、私の帰る場所など無い。


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