織り為す時の流れの中で…

□第六話
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「通りで幻影旅団の名前を聞いても反応薄い訳だよな。自分達も国犯じゃあよぉ。」
フィンクスが笑いながら二本目の煙草に火をつけた。

「国に追われてはいるが、犯罪を犯した覚えなどはない。」

そこへクロロが口を挟んだ。

「…国宝を持ってるから追われる。国宝を持ってるのはメイシュとアイシャが正当な継承者だから。正当な継承者というのは、二人がジャポンにおいて由緒正しい血筋の者だと言う事だな?」

ここまではいいか?とクロロに問われ、メイシュも頷く。

「なら、メイシュとアイシャが姉妹というのは、嘘だろう?」

「なんでそう思うんだよ?ファミリーネームは偽名だってのか?」

煙草をくゆらせたフィンクスの問いに答えたのはシャルナークだった。

「フィンクス馬鹿だね〜。メイシュの話を聞いてたら、国宝が三つあって、それを管理する家系がそれぞれあるって事ぐらい想像つくだろ?」

「なっ!どうせ馬鹿だよ俺ぁな!」

ふてくされたのか煙草を勢いよく吸い込むフィンクス。

「…メイシュは剣を管理する血筋の家の者なのだろう?ならばアイシャは恐らく石を管理する血筋の家の者。それで、国、もしくは鏡を管理する家系の者に追われてる。」

フィンクスを否定せずに一呼吸おいて続けるクロロ。

「鏡に特殊な念が掛けられてるなら、剣や石にも何かしらの念が掛けてあって、それらの力を狙って追われてる…と言う所か。違うか?」

顎に手をやりながらクロロが言いきった。

メイシュはクロロの推察力に舌を巻く。

常に自信に満ち溢れた男のスタンスは、彼の頭の良さの上に築きあげられたのだと思った。


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