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□男の嫉妬は醜いっていったい誰が決めたんだい
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男の嫉妬は醜いっていったい誰が決めたんだい


「ねぇ、ミハエル君」


「なんですかJ」


パソコンをいじりながら返事をしたミハエルは次にJが発した言葉に思わず顔を上げてしまう。まさか彼の口からそんな言葉が出るなんて……


「同属嫌悪なんだよね、僕達って……」


「え??」


目が点


今のミハエルの表情はまさにそれで、思わずその表情を正面から見てしまったJは噴き出してしまう


「ぷっ、くすくす……どうしたの??すっごく間抜け面だよ!!」


「い…や…あの……」


(まさかまさか‘僕達って’!!!Jと同属……そう思ってもらえてるならうれしすぎる!!ここで死んでも悔いはない!!)


思わず信じてもいない神にありがとう!!と言い(頭の中で)、両手を天に向けてバンザイの形のまま涙を流している(頭の中で)、ミハエルがぶっとんだ思考をしていることなんて知る由もないJは手が止まったPCをその指で2回たたき「ミハエル君指止まってるよ」とにっこり笑うのだった


ミハエルは「はいっ!!」と元気よく返事をし、うれしそうににまにましながら作業を続ける。それはもう頭に花が咲いてるのが周りからも見えるぐらいに


しかしそんな幸せが長く続くわけもなく(どうせミハエルは苦労人だ)、続けられた言葉にその場の空気は凍った
ミハエルの周りだけピキーンと音を立てて




「はぁ……ファルコン……」




みしっっ


キーボードに食い込む指
通常からは聞こえないような音がその軽快に動いていた指から発せられた


「??どうしたの??ミハエル君??」


「…………」


「ミハ…「なんでも……なんでもありません」」


「そう??」


また何事もなかったかのように視線をはずすJ。まるで今自分が何て言ったのかなんて気にしていないかのように。いや、きっと声に出ていたなんてことも気づいていないのかもしれない


ここではないどこか遠くを見ている表情。その先に自分はいないのかと思うとどうしようもなくやるせなくなる。心なしかなんだかミハエルの目にはJが幸せそうに笑っているように見える(気のせいでもなんでもなく)





(許すまじ、ファルコン!!いや……高木藤丸!!)





その後、半壊しかけたPCを怒りの形相でたたくミハエルの姿が見られたとかいないとか






(J、あなたは今どんな表情をしているか分かってないのでしょうね、ファルコンを思い出しているときのあなたの表情は……)

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