BM小説

□軋んだ歯車
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俺たち3人は昔からいつも一緒だった


俺と、双子の兄にあたるあいつと歳は一歳下だったけど幼馴染の藤丸と


本当に仲がよくて、いつもなんだかんだと危なっかしい藤丸を二人で守って、見守ってきたんだ


ずっと続くと思っていた日常が突然崩れたのは冬の日




あいつが俺達の前から姿を消した






いつから歯車が狂った??
藤丸がファルコンとしてあのテロを止めたときからか??


いや……きっともっと前から


あいつが藤丸への気持ちに気づいて


俺でも気づかなかった藤丸への俺の気持ちにあいつが先に気づいたときから


少しずつ、少しずつ歯車はきしみ始めてたんだ











倒れていくあいつの体
名前を呼びながら泣き叫ぶ藤丸
俺にとってはどれもがスローモーションのように感じられて、それでいてまるでテレビの中のことのようで
俺を現実に引き止めていてくれるのは藤丸が俺の手を強く握り締めていたから


だから俺は立っていられた





全部夢だったらよかったのに
たちの悪いただの夢
生きてさえいてくれれば、それでよかった


姿を消した数日前お前は俺に言ったよな、藤丸のことを守ってくれって、どんなことがあっても絶対に……って。冗談っぽく、なんでもないことのように
だから俺も冗談っぽく返事をしたんだ。「絶対守る」って
そうしたらおまえは「よかった」って、「お前がいれば安心だ」って言っていたな


どうして気づかなかったんだろう
あんなにも近くにいたのに
同じ血が流れているのに
サインはたくさん出ていたはずなのに


俺は藤丸のことを守ると誓ったけれど、こんな未来を望んだわけではない





俺は、Jの……兄さんのことも守りたかったんだよ


また昔みたいに3人で笑いあいたかった

 

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