*空の彼方*

□四章
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定食を取って席に着くと、他の四人は既に来ていた。


「あ、彩くん。授業どうだった?」


「えーと…今日は自己紹介があって、その後に自習だったんだけど、席が…」


「約一名を除いて素晴らしい組み合わせだな」


それは君のことかな立花くんよ






「……何があったんだ、文次郎」


長次がぼそりと言う。


「仙蔵がいろいろ無茶やって、何故か俺まで加えた三人が同じ机になったんだ」


「…お疲れだな」


「あぁ…短期間にこんな疲れたのは久しぶりだ」


溜息を吐いて、俺はそう答えた。






「とっとにかく…彩くんにとっては凄い自習時間だったんだね…」


「うん誰かさんのせいで」

「誰だろうな」

「とかほざいてる奴のせいだけどね」



「せっ…仙蔵、だいぶ彩くんになついたんだね…」

伊作がこっそりこっちに向かって言う。

「何を気に入ったのか良く分からんけどな」

「まあ仲がいいのはいいことだろ……おい、彩、もう行くぞ」

食べ終わった食満が席を立ちながら言うと、彩は待って待ってと急いでかき込みだした。

途中で噎せて伊作に背をさすってもらう。

けれど驚異的な速さで食事を終えると、「おいしかった、ごちそうさま」と挨拶をして食満と一緒に食器を片づけに向かった。


「彩ー、昼休みどっか行くの?」

体当たりをかました小平太を避けて、彩は答えた。


「あーうん。委員会の見学」



…………



「「「「食満ぁぁぁぁぁぁぁ/留ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」




にやりと笑った食満は、反撃を食らわないうちにと彩の手を引いて食堂を出て行ってしまった。

く…


その時、スルリと仙蔵が近づいてきた。

「何、私たちは同じ組だ。これからもまだチャンスはある。
放課後はしっかり捕まえておけよ」


そう言うと、食器を片づけてどこかへ行ってしまった。

……何を企んでんだ…



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