*素晴らしき強奪品と旧拍手*
□穏やかな午後
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「こへーたぁ」
「んー,なに?」
いつもと同じ,部屋の特等席で,暖かい日の光を浴びていた時のこと。
「私のこと,好き?」
彼女は突然聞いてきた。
ビックリした。
けど私は,
「好きに決まってんじゃん。いきなりどうしたの」
平然と答えた。
当たり前だから。
すると彼女は嬉しそうに,
「何でもないのー。
ちょっと聞きたくなっただけ」
と言った。
しばらくの沈黙。
だけど嫌じゃない。
「……じゃあ私のことはどうなの?」
私は問い返してみた。
内心はどきどきしてたけど。
彼女はキョトン,としてこちらを見た後,
「大,好きだよ」
そう言って笑った。
そんな彼女が愛しくて,私はギュッと抱きしめた。
穏やかな午後。
(じゃあ,私は君のことを愛してるよ)
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