*忍たま 短編 Dream*
□約束
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付き添いを申し出てきたのを、自分の不注意だからと断り、文次郎は一人で保健室に向かっていた。
だが、その足取りは重い。
あーくそ何で怪我しちまったかなー原因は分かってるけどよー
とか何とか思いながらなるべくゆっくり、ゆっくりと足を進める。
保健室が見えてきたところで入るのを躊躇い、あまつさえその場で回れ右をした。
そこへ。
スパーン
・・
原因が登場した。
「文次郎ッ!!遅い!!」
保健室の扉を壊れるんじゃないかというような大きな音をたてて開けた彼女は、三白眼で文次郎を睨む。
どこぞの般若かそういう鬼系のものが憑依したのだと思った。
「怪我したんでしょうッ!!何でさっさと見せに来ないの!?」
らしくなく視線を明後日の方向へ彷徨わせる文次郎の襟首を引っ掴み、保健室へ強引に押し込んだ彼女は、相当怒っている。
とりあえず「…すんません」と謝っておいた。
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