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□マーブル
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雑誌の連載の締め切りが迫っているにもかかわらず、仕事が詰まっていたのも原因だと思う。




苛々

ただでさえ暑くて不機嫌になってしまうのに、疲れて帰ってきてまた作業があって
おまけに


「暑いー…」

「夏ですから」


「クーラー」

「電気代誰が払うと思ってるんですか、金取りますよ」

「しょうがねぇな…払うよ。体で」

「黙れ」


照れちゃってー、なんて言いながら俺のソファ占領してアイス食ってるこの人が苛々を倍増させる原因だと思う


帰ってきてすぐに突然やってきた瑠華さん(アイスの手土産つき)
さっきからクーラーつけろと催促を繰り返している


大体、体で払うって言ったってどうせ俺が下なんだからたまったもんじゃない




「まだこれだけ?」
「ちょ、返して」
「だって暇だし」

いきなり後ろから抱きつかれたと思ったら原稿を取り上げられた

取り返そうともがいたけど、腕の力の差がありすぎて簡単にはいかない
あきらめて自分を抱え込んでいる腕を睨むと「拗ねてるし」と笑い声が聞こえてむかついた

「ちょっと休憩」
「やだ」
「なに拗ねてんの」
「拗ねてなんかない」

休憩、もちろんしたかったけど不貞腐れて素直にならないでいたら瑠華さんが目の前の机にアイスを置いた

「……」
「俺がわざわざ買ってきてやったんだから食え」
「食べなかったら?」
「食べさせてやるよ」
「自分で食べられます」


素直じゃねぇな なんて後ろから聞こえたけどスルーしてイチゴとバニラのマーブルアイスを一口

甘ったるい味
俺とアンタの関係もこんな感じだったら喧嘩もなくて楽だろうけど

正直、性に合わないんで


「なー…自分で買ってアレだけど、甘ったるいと飽きるよな」
「そうですね」

瑠華さんもそう思うなら
これからもこんな俺でよろしくお願いします





END

グダグダグ(ry

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