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□マイペース
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「さがくんさぁー…最近冷たい」
「そう?」
「だって、最近ぜんぜん一緒にご飯食べに行ったり遊んだりしてない…」
「それはNaoさんのダイエットの為だから」
「ひどっ!ちょっと…将君!さがくん酷い!!」
「………」
「ゲームの方が好きなんだね」
「酷いよ将君までー…!!」



ぎゃーぎゃー、ぎゃーぎゃー。と


リハの休憩時間にいい年してじゃれ合ってるのは平和なのか、精神年齢低いのか

俺の隣で爆睡してるヒロトを見習えばいいのに(寝てるときは本当に静かで平和だ)


ソファで雑誌読んで興味ない振りしながらしっかり聞き耳立ててますよ、俺は
そこの天然記念物が他の奴に誘われそうになったら止めに入られるように
…別に浮気されないか心配なんかしてねぇし。妬いてるわけじゃないし。

「ねー、おいしいんだよーそこのラーメン」
「ラーメン……最近食べてない…」

…まさか食べ物でつられないよな…

「んぅー……」
「うぉ!?」

ヒロトの奴、寝返り打っていきなり膝の上乗ってきやがった!
やばいって、この状態で!沙我に見られたら…!

「ちょ、ヒロト起きろって…!」
「…ぅー…明太子…」

何が明太子だよ!つかズボンの裾握るな!

「この状態はやばいって…!」
「そうだねー…思わず襲いたくなっちゃうね」
「いや…沙我の場合逆に襲われ………」
「うん、噛み千切ってやりたいよ」


今、耳元に不吉な声がしたんだけど
あれ、後ろから首絞められてる。

「虎ちゃん」
「……いや…誤解しないで」
「…ん……」

ヒロトの奴、今更寝返り打って反対向きやがった


「(こいつ…!!)」
「虎」
「…はい…」
「俺太り方分かんないんだよね」
「……急になんですか」
「おなかいっぱい食べたら太れるのかなぁって」
「誰が」
「ぼく」

お腹空いたなぁ、ってまた耳元で
色々とやばいんですけど…

「…や、普段から結構食べてる気がするんだけど」
「おい、まさし」
「…はい」
「堂々と浮気紛いの事してくれるね」
「違うから!」
「しっ!子供が起きるでしょ」
「お前何キャラだよ」
「大体さー…さっきから俺がわざと他の人と仲良くしてるのに…」
「…は?」
「……やっぱ今の無かったことにして」

スッっと急に手が引っ込んだと思って振り向いたら、耳まで真っ赤にして拗ねた沙我

「沙我ちゃん」
「俺Naoさんとご飯食べるもん」
「じゃあ俺も行く」
「…じゃあ、奢って」
「…えー…」
「奢ってくれなきゃやだ」
「あー…はいはいはい、分かった分かった」
「やった!Naoさーん、虎もいい?」

嬉しそうに笑いながらまたNaoさんのとこに戻りやがった

心配しなくても十分妬いてますけど
だからいい加減戻ってこないと俺も寂しいんだよ

「…お前のせいだぞー」
「ぅ…ぃひゃ…」

頬っぺたつねるだけでよかったと思え

「Naoさーん、虎が奢ってくれるから連れて行ってもいい??」
「いいよ〜奢りなら」
「マジで?じゃあ俺も行く!ポン、虎が奢ってくれるって!飯行くぞ!」
「ぅ…??」
「は!?」


END

哀れなとら

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