ネタ試し書きまとめ
□お供になった稲荷神
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B
「ぬしさま、出陣先にて鳴狐を見つけて参りました。」
出陣先で誰も気付かなそうな木々に隠れたように存在した社にあった鳴狐をぬしさまに差し出す。
何故だか偵察の得意な短刀や脇差は気付かなかった社は私だけが気付いた。
何かに導かれたかのように社を見付け鳴狐を手に取り本丸へ戻ってきた。
不思議な感覚…言葉にすればその一言。
人が参拝した様子も無い社だったが聖域のような空気に高い神気…あの社には何が住んでいたのか…
「ありがとう、小狐丸。」
早速顕現しようか。
そう言ったぬしさまが力を注ぎ鳴狐が姿を現した時に刹那にあの神気を感じたのは私の気の所為だったのだろうか…