キリリク
□奪われた花嫁
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イタリアが誇る特殊部隊コムスビン。
その訓練場を、口笛を吹きながら、のんびりと歩くのは
コムスビンの期待の若手兵士、コロネロ。
コロネロが集合場所に着くと
他の訓練生達が何やらざわついていて、何時もと様子が違う。
「…何かあったのか、コラ?」
「大変だよ、コロネロ!ラル教官が寿退社したんだ!!」
思わぬ同僚の一言に、コロネロは近くの壁に
思いっきり頭をぶつけた。
『奪われた花嫁』
「な、何言ってんだお前!?ラル・・・教官に限ってそれだけはねーだろ!!?」
「分かってないな、コロネロは!教官に言い寄る男なんて、山の様に居るよ?」
動揺しまくっているコロネロに、同僚はバカにした様に笑う。
「まぁ…性格キツイし、そこらの男よりも強いから、俺は無理だけどさ。黙ってれば美人だし、スタイルも良いからね。」
「寧ろ、それが良い!って奴も居るよな!!」
「てか、あの人実は天然で、結構可愛い所も有るんだぜ?」
「勝手に盛り上がってるんじゃねーぞ、コラぁ!!!」
コロネロを置いて、ラルの話題で盛り上がってる同僚達に、コロネロはキレた。
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