逆転生活
□性格は真逆なんです
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「うわっ・・・?!」
担任に頼まれた学年の人数分のプリントを運んでいる時。
私は階段で足を滑らせてしまった。
うわー・・・ベタだな〜と何故か落ち着いている内心で考える。こんな所をヒトラーとかに見られたら笑われるし・・・っか、見下される・・・
こう言う時に限って、リオンもディアナもいなく、このまま床に激突するのかー・・・痛いんだろうなーと思い、目をぎゅっと閉じた。
「って・・・あれ?」
しかし、何時まで経っても覚悟していた痛みはきず、その代わり、見知った金髪を視界の端に捉えた。
「ディアナ・・・?」
「・・・大丈夫ですか?」
思わず何時も一緒にいる友人の名前を呼んでしまったが、その返答でそれが間違いであることを知る。
振り向くとそこにはやはりディアナのドッペルゲンガー・・・(げふんげふん双子の弟のマリアさんがいた。
やはり表情は無表情で、怒っているような怖い印象を受ける。
「どこか・・・お怪我なさったんですか?」
マリアさんのその問いに、はっとなって首を振る。
「それはよかった」
ふわりと優しく笑った顔が、ディアナと同じ顔なのが恐ろしいと思った。
性格は恐ろしいくらい違うんです。
「お前ら兄弟って全然似てないよな・・・」
「ふぁにが?」
「見た目はそっくり何だがな・・・」
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