SHORT

□一緒
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「沙柚希…悪いが今日は一人で帰ってくれるか?」


『え?なんで?』



少し焦るように聞く沙柚希に手塚は表情を変えずに読んでいた本を閉じた



「明日のオーダーのことで竜崎先生と話があるから遅くなるんだ」


『……いいよ。まってるから』


「しかし……」



暗くなってからと言うのが嫌な手塚は眉を寄せた



沙柚希はそんな手塚を小さく笑った



『一緒に帰りたいの。それに…』



スッと手塚に近付く沙柚希



手塚は驚いた様子で目を見開いた



『いざとなったら国光が守ってくれるでしょ?』



ヘヘッと照れ臭そうに手塚の腕に自分の腕を絡める沙柚希



「…」


『?』



急に黙った手塚を不思議に思い顔を覗き込む沙柚希



『………プッ』



思わず吹き出した



手塚の顔が耳まで真っ赤になっていたからだ




END

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