Short◆S-H

□伝え染める熱
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常に冷静であれ、と己に課してきた。一瞬の判断の遅れや誤りが家を、命を左右する。戦場ならば尚更だ。
しかし敵の総大将・石田三成は真逆であった。
放った忍びの報告も、とても大将たる言動とは思えなかった。あまりに可笑しいその内容が気になって、自ら偵察に赴いた程だ。そして己の忍びが優秀だと再認識する羽目になった。

だが、彼はその熱で配下の将を動かし、難局を乗り切って勝者となった。
それを偶然だの奇跡だのと言うつもりは、今はない。

何故なら。



「た…虎…殿っ」
長い前髪を掴まれ、引き寄せられる。
「何、を、考え…」
非難めいた声と仕草すら可愛いと思う己は、相当こいつの熱にあてられているのだろう。
「お前のことだよ、三成」
他事なんざねぇよと囁いて、高虎は情人のねだる通りに腰を進めた。





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お色気風味で(しかも寸止め)すみません〜!全部ゲー★ガが悪いんだ!(責任転嫁)

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