Short◆BSR

□リベンジだよ
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 ふと横を見ると、家康はぽろぽろと涙を零していた。ちょうどテレビの向こう側にいる少年と同じように大粒の涙がころころと頬を伝う。
 家康、と小さく呼び掛けてみたがテレビを凝視したままぴくりとも動かないので元親はそのまま己もテレビに向き直った。


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 エンドロールまできっちりと見終え、家康は大きく伸びをした。
「はあぁ〜っ、面白かったな元親!」
「そうだな、凄かったなあ」
「キング・カズマカッコ良かったな!」
「忠勝と戦わせたいか?」
「いいな! でもさすがに負ける……いや勝つぞ!」
 どのシーンが良かっただの、泣けただのと飲み食い散らかした後片付けをしながらつらつらと話す。
「……そいや、何であそこで泣いてたんだ?」
「あそこ?」
「佳主馬が守れなかった、って泣いたとこ」
 元親に問われ、きょと、と首を傾げた家康は瞬時に顔を真っ赤に染めた。
「や、それはあの、だな、元親」
「いや別にからかうつもりはねえよ」
 ただ純粋に、気になったのだ。その視線があまりにも鋭かったから。

 あまりにキレイな涙を家康が流すから。

「……同じ、だったから」
 守りたくて、守れなかった辛さがわかるから。ほんの少しの間を置いてぽつりと零れた言葉の意味が、元親にはわからない。けれど痛みを堪えるそんな顔を家康にしてほしくなくて、元親はぽん、と家康の頭に手を置いた。

「大丈夫だ、お前なら次はできる」
 あのばーちゃんも言ってたろと笑えば、家康もそうだなとようやく笑みを見せた。
 その笑みが痛々しかったから、元親はぐしゃぐしゃと家康の頭をかき混ぜた。止めろと騒ぎながらいつもの笑顔に戻るまで。

 けれど、なぜ「次は」などと言ったのか、元親自身が気づいていなかった。






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見てた映画はまあわかりますわなサマウォです(爆)最初忠勝とキングの話になるかと思ったんだけどなー(どんなんよ)。
というか忠勝は今生でもメカなんか…?

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