Short◆BSR

□You of anything are not bad.
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 視界が赤く滲むのは意識が遠のいているからか、それとも部屋に差し込む夕焼を捕らえているのか、自分でもよくわからなかった。

 視界の先には愛しい人。

 私の命を絶とうとしている人。

 何も言葉を発しない。ただぎりぎりと手に力を込めてゆく。
 
 ああ、これだけはわかる。


「泣かないで…ね?」


 涙を零してはいなかったけれど、言葉にはならないけれど、確かに声は聞こえてくる。


 泣かないで、泣かないで。


「貴方は何も悪くないよ」



 にこりと笑った。笑えたはずだ。



 ゆっくりと、目を閉じる。視界が赤から黒へと移る。



「……だけ」



 この呟きが届きますように。この呪いが愛する人を守ってくれますように。




【ただ、弱かっただけ】





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超断片でしたー。
BSR世界で秀吉がねねをどうやって手に掛けたかわかってから書こうと思ってたんですが…フライングですみません…。どのバージョンの誰のストーリーやればわかるんかなあ…。

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