Short◆Others

□修羅の願い
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刺客をすべて始末して、再び何事もなかったように歩き出す。
変わらず少し前を行く背に、斎藤は問いかけた。

「貴方の願いは、何ですか?」
「ねぇよそんなモンは」
「…意外と欲がないんですね」
「テメェ言いたい放題だな」

声に含み笑いが伺える。
振り返らずに、同じ歩みで、会話は続く。

「俺の願いはそんな暇じゃねぇんだよ」
「暇…ですか?」
「応」

彼の人はくるりと振り向いて、ニヤリと口の端を上げた。

「俺の願いは願うより先に叶っちまうからな」

だから俺には願い事なんざねぇんだよ。
そう言い捨てて土方は再び歩き出した。

「…貴方らしい答えですね」


一つ息をついて、何事もなかったように斎藤は再び歩き出した。





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むかーしむかしのお話です。
幕末大好きー♪うんいいの斎土マイナーだってわかってる★(爆)
新/選/組から入ったミーハーですが(しかもきっかけは某剣客浪漫譚…すみません)、学生時代には避けて通るくらい苦手だったこの時代にはまれて幸せでした。いや今も好きです。
「歴史は逃げない」が合言葉(笑)。…一番活動してなかった私が言ってはいけない台詞ですが。
このときに出会った友人たちと今でも酒飲める幸せ。
機会があればせっかくこうした「その他」ブロック作ったので思いついたものをちっさく書きたいなーと思います。
斎土以外でもね。言うだけタダ言うだけタダ(爆)。
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