今日からかなりプチプチな小説を作ります
・内容は
[主人公、黒としらひめ、それと周りが形作る、何のへんてつもない、ごく日常のストーリー]
・登場人物
主人公 黒
ヒロイン しらひめ
他 エキストラ[数名]
注
この小説は作者の勝ってな都合で作りますので、更新には時間が掛かる場合があります。出来るだけ随時更新します。
では・・・
限りなく黒い白[第一章]
〜出逢い・・・壁・・・〜
とある日の会社帰り。
[黒]はぁ〜、疲れたな・・・
最近凄くつまらない・・・面白い何か無いかな・・・いっそこのまま、消えてしまうか・・・
ハハッ、又出来もしない事を思いながら、何時もの電車にのる。
不意に携帯が気になった。んっ、メッセージだ。
[しらひめ]???
知らない人だけど誰だろ?しかもメッセージが白紙だ・・・
いたずら・・・?
でも、親しいヤツにしか教えてないし、間違いとかだよね、無視しよ。
数時間後・・・
んっ!又メッセージだ。
「しらひめ」からだ!
間違いじゃないのか・・・?
内容は・・・「プロミス・・・」
約束・・・?
何の?
知らない人から約束とだけ言われてもなー。
でも、誰だろ???
んー・・・。
でも、一応普通に誰か位聞こう。
ピピッピピッ!
んっ?来たかな?
「知ってるはず、これは再会だから」
またか!誰って聞いてるのに、何で教えてくれないんだろ・・・?
やっぱり悪戯かな〜?
でも、嫌な感じがしないのは何故なんだろ?
不思議と何処か懐かしいような・・・
まぁ、良っか!
このまま誰だか聞き続けても答えてくれなさそうだし・・・
取り敢えず、話合わせてみよう。
未だに確信聞けないけど何とか会話になってるな・・・
バンド好きな、普通の女の子なんだけど、普通にイイコだし!
確信さえ聞かなければ感じとしては好みなんだよね!
でも、誰なんだろ?
「しらひめ」からメッセージもらって、かなりやりとりしたけど、一度も逢ったりしてくれないな〜。
ふと頭を過った二つの言葉・・・
(約束)と(再会)
あの2つは再会を約束してたっていみじゃないのかな?
違うか。勘違いだよね、そんな小説みたいなノリで・・・
まさかね・・・
その証拠に逢えないし、何も聞けないし・・・
もしかして、今流行りの出会い系とかだったりして、だとしたら納得はいくな!はぁ〜でもそうだとしたらかなり切ないな〜。
それからも、数日間は普通にメールでバンドの話や昔自分がしていたバンドの話題でやり取りは続いていった・・・
ある夜・・・。
ピピッピピッ!
「しらひめ」からだ。
「今度、○○○水で待ってます」
・・・・・・・・・!!!マジで!!
今まで誘って、全然逢ってくれなかったのに・・・
急にどうしたんだろ?
遊ばれてる・・・???
それとも・・・罠??
どっちでも良いか!
暇だしね・・・
遊ばれたって良いや・・・
あんな、状態から楽しくなれた事は事実だし、逢ってありがとうの一言でも、言えればね・・・
約束の日。
疑問と不安、まるで初恋をしたような緊張感。
んっ、自分の年齢にハッとして我に戻る・・・
今さら初恋はないだろ(笑)
「アナウンス」
○○○水ー、○○○水ー。
「黒」
やっと着いたー。
ピピッ!ピピッ!
あっ「しらひめ」からだ!
[改札を出て、信号を渡ってください]・・・んっ?
でっ?場所は?
メールを送っても返事がない・・・
やっぱり、ガセかよー。
折角来たんだし、少し休んでから帰ろ。
ピピッ!
何気に待ってましたと言うように直ぐにメールを確認する。
えっと「見えますよ!」
・・・・・・何!?
キョロキョロと辺りを見回してもそれらしい人は居ない・・・
ピピッ!
「そのまま後ろのビルに向かって歩いてください」
もう、疑うとかそんなのはどうでも良くて、只彼女に逢いたがっている、自分が居た。
そして、言われるがままにビルに向かうと・・・
ニコッ。
その笑顔を見た刹那、ワタシハジブンヲミウシナッタ・・・
そして、次の瞬間、彼女の口から飛び出した言葉は・・・「何でもっと早く迎えに来てくれなかったの!?結婚しちゃったよ!」
目の前が真っ白になった・・・
彼女が何を言ってるのかも、自分が何を考えているのかも・・・
自分の中の何かが壊れて、停止、沈黙した・・・
続
限りなく黒い白第一章二部〜再生と堕落〜
どれだけ時が経ったのだろう・・・
まるで、長い眠りについていた様な・・・
あれっ!?何でしらひめがここに居るの・・・???・・・?
・・・?
・・・!!!
段々思い出してきた・・・
確かしらひめに逢う約束をして・・・
現地に着いて・・・
しらひめに逢って・・・・・・!!!
思い出した!
僕は思い出した瞬間、何かが体から抜けていくような、吸いとられている様な、嫌な感覚に教われた・・・
でも、どうしても、しらひめに逢ってからが思い出せない!
いったい・・・
待てよ・・・!
彼女は笑顔だし、何も無かったんじゃないか?
僕は一度思い出した記憶を途中で止めた、何より彼女の存在が僕から思考を奪っていった・・・
既に「しらひめ」に魅入られてしまった「黒」の中で何かが歪んでいった・・・
自分が堕ちて行くのが肉眼で分かる・・・
まるで、もう一人の冷静な自分が自分を見てほくそ笑んでる・・・
それでも「黒」は「しらひめ」を求め続けた。
何故なら、彼女の笑顔に抗う術が無いのだから・・・
「黒」は「白」に侵食され始める・・・
叶わぬ恋だと知りながらも・・・
続
限りなく黒い白一章第三部〜再発と夜〜
「ウェイター」
お待たせしました!
届いた紅茶。
朦朧とした意識の中で・・・
彼女の一言で現実に還る・・・
[しらひめ]
おいしいね!
[黒]
えっ?・・・うん!そうだね!おいしいね!
味なんて分からない・・・
ほっと?あいす?
それすら・・・
只彼女に合わせる・・・
彼女の笑顔に・・・
少しずつその場に馴れてきた。
彼女は平気何だろうか?
初対面。
何を話す?
恥ずかしくない?
どう思ってる?
呼吸が・・・
心臓が・・・
自分の居場所さえ感覚がない・・・。
なのに、彼女は楽しそうに良く笑う・・・
僕は冷静を装い続ける・・・
彼女が話を振ってきても、相槌を打つだけ・・・
違う!こんなんじゃない!differentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferentdifferent・・・リフレイン・・・
もっと・・・
楽しく・・・
笑って・・・
話して・・・。
何時もの様に、愛想笑い、話を合わせて・・・
それすらも彼女の前では出来ない・・・
[しらひめ]
黒とは初めてじゃないんだよ!・・・と、彼女は屈託の無い笑顔で言う。
あっ!さっきの続きが頭を巡った・・・
[結婚した・・・]
又目眩がする。
気持ち悪い・・・
けど、この先を聞かなくちゃ・・・
前には進めない!!・・・
黒はいつの間にか彼女と供に生きたい!
そんな気持ちでいっぱいになっていた。
相手は人妻だぞ!!
自分の中で何度も繰り返し、繰り返し・・・
しかし、呟けばそれだけ、気持ちは膨らんでいった・・・
自分だけ。
落ち着かない状態の中で、2人は喫茶店から出る事になった。
ふと・・・自分が心配になった。
僕は還る事が出来るのか?何処に?
そんな事を考えながら外に・・・
ポツッポツッ・・・
雨だ・・・
さっきまで降ってなかったのに。
[黒]
傘買おうか?
[しらひめ]
1つ?
[黒]
やだ・・・?
[しらひめ]
1つでいい・・・
あっ!化粧室行ってくるね!
傘、お願いね。
傘なんてビニール傘しか買ったこと無いくせに・・・カラーの傘を一生懸命、選んでいる自分が居た・・・
おっ!?これにしよう!
サイズは小さめ、色は赤。
さしたときに近くなる・・・
自分にしては好戦的な色を選んだつもりだ。
もう、感覚が盲目に近い。頭の中は卑猥な妄想でいっぱいだ・・・
汚れていく自分がそこには確かに存在した・・・
汚い・・・
でも、それがまるで麻薬の様に浸透していく・・・
傘を広げた。
[しらひめ]
わぁー!かわいい![黒]って赤が似合うね!
彼女が誉めてくれた!
初めてお互いに触れあう瞬間・・・
[黒]
嫌がるかな・・・?
どうしたら、良いんだろ?悩んでる黒をよそに、[しらひめ]が・・・
[しらひめ]
ねぇー?
腕組んでも良い?
嫌?
[黒]
っ!マジっ!?
嬉しい反面・・・
虚しさが込み上げてきた。そう。
だって、彼女は・・・
えへっ。
彼女が軽くうつむきながら笑った。
[しらひめ]
黒の歌が聴きたい・・・
良い??
[黒]
歌・・・?
何で聴きたいの?
人に聴かせる声じゃないのに・・・
確かにバンドはやってたけど・・・・
耳塞いでね!
だったら良いよ!
[しらひめ]
えっ?
・・・・・・。
それじゃ、聴けないじゃん!
ちゃんと、聴きたいから、聴かせて?
ねっ?
彼女は時々無邪気に絡んでくる・・・
後ろめたさは無いのだろうか?
それとも、今の現実から逃げてる?
だとしたら僕は・・・
混乱した頭を引きづりながら、僕たちは夜の街に姿をけした・・・
続
限りなく黒い白一章第四部 〜雨そして安らぎ〜
雨・・・
気温は低くない・・・
二人で寄り添い歩く・・・まるで、幻想的な感覚に・・・
甘く・・・
切なく、酔いしれている・・・
何を喋ったのか思い出せない・・・
楽しい時間の筈なのに・・・
只楽しくて・・・
[しらひめ]
[黒]着いたよ!
[黒]
行きたかった所ここなの?
[しらひめ]
特に指定はなくて、歩いてたら在った!
[黒]
えっ!?
びっくりした!!
彼女は何気に歩いてただけでカラオケボックス何て、二の次だった・・・
良く、漫画とかの登場人物で「ふわふわして不思議な感じのヤツ」出てくるけど、今目の前の居る。
僕は何気に(チッ、JOYじゃないんだ・・・)と舌打ちをしながら部屋に入った。
どうせなら、聴かせたい曲があったから・・・
遂に歌う瞬間。
予想はしてたけど、お決まりのパターンに2人ではまる。
そう。譲合いだ・・・
そんな、譲合いさえ。
楽しく・・・
会話が出来て・・・
愛しかった・・・
まるで、子供のじゃれあいの様に・・・
[しらひめ]の強い押しに僕から歌う事になった。
さっきまでは色々考えて居たのに、真っ白になってしまった・・・
[黒]は兎に角自信のある、歌を、只笑われないように必死に探した・・・
結果・・・
[ジェラス]に決まった。
[黒]
待てよ・・・何でよりにもよって嫉妬何て分かりやすすぎる曲を入れたんだ!
何か最低だな・・・。
嫉妬しているのは、確かだけど歌で伝えようとするなんて・・・
でも、今までの「人達」と同じ様に内容なんて聴いてもいないかもしれない・・・
だとしたら・・・
黒は出来る限りの一生懸命歌った・・・
お世辞にも上手いとは言えないその歌は・・・
自分への慰めの様にも聴こえた・・・。
そして・・・
永遠とも思える長い時間が終わりを告げた・・・
僕は直ぐ様隣の[しらひめ]の顔を確認する・・・
彼女は又ニコリと笑って・・・
[しらひめ]
好き・・・。
!!!
何がっ!?
歌が・・・?
それとも・・・?
訳も解らず彼女の歌が始まった・・・
上手い!
彼女は[黒]のホソイコエとは正反対でしっかりした声で歌う・・・
そう・・・
まるでV系の様に・・・
自分が恥ずかしくなってきた・・・
けど、腹立たしいとかの感情はなく、只・・・只・・・
終始、彼女の歌に聞き入っていた・・・
[黒]
パチパチパチ!!
うまいじゃん!
まるで自分が上手いみたいな言い方をして、前の不安を塗りつぶそうとする・・・
ちっちゃい・・・
自分に腹立たしくなる・・・
そんな彼女を横目にお酒を頼み、飲みまくる!!
おかしい・・・。
あれっ?
四杯目に差し掛かった・・・
酔えない・・・。
せめて、お酒を飲んで気分を軽くしようと思ったのに・・・
逃げ場が無くなった・・・
彼女の全てを受け入れる事をしたいのに、必死で逃げようと、現実を否定しよと夢中になっている・・・
僕は何がしたいんだ?
彼女は何もしていない・・・
なのに、受け入れようとしてみたり・・・
逃げようとしてみたり・・・
もし、彼女が受け入れる事を望んでるとしたら・・・
それは無いか・・・
彼女は好い人だから、多分逢って、遊んでくれて、出来るだけ僕を傷付けない様に、振る舞ってくれているだけなんだ・・・きっと・・・
何を1人で焦ってるんだ僕は・・・?
1人で勝ってな妄想をして1人で焦って。
止めた、止めた。
只楽しもう!それでいいはずだよきっと・・・
少し気持ちが楽になったせいか、諦めたせいか、急に酔いがまわってきた・・・
気付けば帰れない時間。
彼女は・・・
帰るよね・・・普通に。
居るもんね・・・。
僕はどうするか・・・
気持ちが萎えてきた・・・
でも、彼女はとても楽しそうにしている・・・
彼女をみてると狂いたくなる・・・
[黒]の中に大きな愛情と大きな何かが生まれた・・・
続く