限りなく黒い白二章第四部〜 幻影の中で踊る僕 〜
今日は何時もの場所で2人お茶をしながら、楽しく過ごし、愛を確かめあっていた・・・
お互いの過去・・・
お互いの思い・・・
お互いを見つめ・・・
お互いを求めながら・・・
終わる事なんて考えられない時間が流れる・・・
相方の話しも最愛の話しも今は聴けるようになってきた。
何の壁も、傷害も存在しなかった・・・
その時までは・・・
突然!!!彼女が今までにも見たことない甘えた目をして抱きついてきた・・・
僕は何の躊躇いや、疑いもなく、彼女を強く強く抱き締めた・・・
自分の気持ちを強く込めて・・・
[しらひめ]
黒は何でそんなに似てるの?(最愛の人に)
話し方・・・
横顔・・・
他の所も・・・
[黒]
似てるんだ・・・
(一瞬前が暗くなって、大きな脱力感に襲われた・・・)
さらに、彼女が絡み付きながら・・・
[しらひめ]
○○生き返ってくれたんだね・・・
良かった・・・ありがとう・・・
彼女の潤んだ瞳・・・
言葉から感じ取れる安心・・・
絡み付く身体・・・腕・・・髪・・・
その全てが僕のモノではなくなっていた・・・
虚しさ・・・
又、闇に戻っていく・・・
繰り返される苦悩が・・・
感情を違う色に染め上げる
僕は闇の中で壊れた・・・
込み上げる狂気・・・殺意・・・憎しみ・・・
同時に空の笑みを・・・
次の瞬間・・・
時が止まった・・・
あんなに綺麗だった・・・
確かにそこにあった・・・
大輪で咲き乱れていた華が・・・
嫌な音を立てて腐り落ちていく・・・
僕はそれをみて・・・
何て、奇麗なのだろう・・・
腐蝕していく大樹・・・
腐蝕していく想い・・・
腐蝕していく心・・・
気が付けば僕も腐り・・・腐臭を放っている・・・
そんな自分に何も感じない・・・悲しみも・・・憎しみも・・・愛も・・・
全ての感情が闇に融けて無くなってしまっていた・・・
それでも、彼女を求め手を伸ばしている僕がまだ居た・・・
そんな自分を見て「無駄な事を」と、冷めきった目で終わりを告げる・・・
希望を信じて伸ばした手に、何かを掴んだ・・・
「絶望」・・・
まるで、パンドラの箱・・・
彼女の心を開けて千の災いに悩まされて・・・最後に残った一粒の光が・・・[絶望]・・・
希望何て無かった・・・
希望にすがる自分が・・・愛を信じていた自分が・・・
狂愛へと染まっていった
[黒]
良いんだよ、僕をあの人だと思って・・・
もう、どうでも良かった・・・
彼女を傍に・・・
只それだけの為に・・・
彼女を見る瞳が・・・
彼女を抱き締める手が・・・
彼女を想う心が・・・
狂気にかわっていた・・・
彼女を物の様に・・・
初めての狂愛が僕の中で産声をあげた。
欲望のままに身体を求めた・・・
堕ちていく事に不安や疑心はない・・・
彼女の身体を黒い闇が蝕み始める・・・
彼女も黒い闇に対して抵抗はしない・・・
そう・・・彼女も堕ちてしまえば良い・・・
一緒に・・・
これで良い・・・
[しらひめ]
・・・。
・・・黒。
・・・違うよ。
・・・黒は代わりじゃない・・・。
私が愛したいのは・・・
・・・黒だから。
何を言っているのかわからなかった・・・
僕たちは普通に愛し合えないから、堕ちて・・・狂って・・・こんなにも病んで・・・
やっと僕を見てくれて、嬉しい筈なのに・・・
又、彼女が遠くなった気がして・・・
目先しか見えていなかったのは僕・・・?
彼女が絡み付いていた身体を離す・・・
寂しさと切なさ・・・
そして羞恥心で胸が締め付けられる・・・
時間が過ぎ、彼女と別れた・・・
そして、彼女は前を向いていた・・・
僕だけが堕ちて・・・
舞台で、1人で踊るピエロ・・・
誰もみていないのに・・・
自分が望んでいた方向に向かっているのに・・・
自分が解らなくなってきた・・・
僕は彼女と・・・
切れそうな糸を、途切れ途切れの糸を手繰り寄せる・・・
そのさきにあるアナタにたどり着く為・・・
あるいは・・・
続
限りなく黒い白二章第五部〜喪失、刻まれた十字架〜
落ち着かない・・・・
彼女が分からない・・・
自分さえ・・・
ピピッピピッ!
誰だろ?
「アナタを忘れられない」
・・・
元カノだ・・・。
前に棄てられた記憶が甦る・・・
ピピッピピッ!
「逢って話がしたい・・・」
はっ!?
今さら何を言っているんだろう・・・?
不思議と揺れ動く気持ちは無かった・・・
昔の僕は今より楽だった筈なのに・・・
苦しむ為に彼女を想っているのか?
わからない・・・
けど、戻る気が無いのは確かだった。
僕は無視するこてに決めて返事はしなかった・・・
後日、罪悪感からか、彼女に話すことにした。
話したくない気持ちもある・・・
彼女の反応が怖かった・・・
[しらひめ]
わかるな―・・・
彼女もきっと盲目なんだよ!
無視しないで、諦めがつくまで話してあげて・・・ね!?
[黒]
えっ!?
・・・うん・・・
頑張ってみるよ・・・
[しらひめ]
ありがとう!
黒は優しいからね!きっと彼女もそんな黒に惹かれたんだよ・・・
彼女の発言に気が重くなった・・・
彼女は僕と・・・
離れたいのか?
前の告白は・・・嘘?
彼女は平気なのだろうか?
僕が行ってしまったとしても・・・
僕が子供なだけで、彼女には考えが・・・
憶測ばかりが頭に浮かぶ・・・
その日は、その話だけで、中途半端なまま、別れる事になった。
その夜・・・
[元カノ]
今までごめんなさい・・・
傷つけたよね?
苦しめたよね?
彼女は昔話を始める・・・
何を今更・・・
それしか頭に浮かばない。
彼女は何かを反省するように、反芻するように、淡々と話をしている・・・
僕は話を聞いていない・・・
ピピッピピッ!
メールだ!
[黒]
ちょっとごめん・・・
しらひめからだ・・・
「ねぇ?まだ、帰らないの?」
しらひめが気にしている・・・
僕は無性にしらひめに逢いたくなった・・・けど、このまま心配させる事に、妙な高揚感を覚えた・・・
[元カノ]
彼女・・・?
[黒]
そうだよ・・・
背徳や後ろめたさはない。
又、彼女が話し出す・・・
何時まで話は続くのだろう・・・
ピピッピピッ!
しらひめからだ・・・
彼女に断るのも、面倒なのでそのままメールを開く。
「何で、返事してくれないの!?まだ居るの!?」
しらひめに求められている・・・
堪らなく感じてしまった・・・
人を困らせているのに、それを高い位置から見下ろしている自分に笑ってしまう・・・
そう、僕は壊れたままなのだから・・・
彼女が話している横で、僕はしらひめの事ばかりを考えている・・・
すまないと思う気持ち以上に・・・
壊れてしまった心が・・・
しらひめに反応する・・・
ピピッピピッ!
話をさせながらメールを開く・・・
「わかった・・・もういいよ・・・」
ドキッ!とした。
そして気分が一変して・・・
我にかえる・・・
僕はいったい何をしているんだ??
只の八つ当たりをしていただけだった・・・
直ぐ様元カノと別れ、しらひめに連絡をとる・・・
何時まで待っても返事が来なくなった・・・
何故か自分自身に嫌気がさした・・・
初めて触れた・・・
追いかけられる感じに・・・
大切なモノが見えなくなってしまっていた・・・
両手で抱えようとした、何もかもが・・・鮮やかに掌からこぼれ落ちていった・・・
僕はその晩から荒れていった・・・
なぜそうなってしまったのか?
そんな事も考える事が出来なくなっていた・・・。
只一つはっきりしていることは、この感情が全てしらひめに向けられるもの・・・
只それだけだった・・・
周りの音や風景が全て汚いノイズに聴こえる・・・
一瞬・・・
意識が舞い上がり・・・
そのまま落ちて・・・
しらひめとの思い出がフラッシュバックした・・・
そして消えた・・・
気がつくと公園に一人でいる・・・
元カノと別れたのは覚えている・・・
あれっ?
いったい僕は何を悩んで彼女と別れたのだろう?
思い出せない・・・
けど、感覚が憶えている・・・
もの凄く大切な何かを・・・
けれどその記憶の中で、それは綺麗な光・・・それが人なのか・・・
物なのか・・・
或いはもっと別な・・・
大切なのに・・・確かに在るのに・・・わからない・・・
気持ち悪い・・・
道端に倒れ込み、青ざめる・・・
思い出そうとすると、胸が締め付ける・・・
どうしてこんなに苦しいの・・・
もう、何か疲れた・・・
何でこんなに知らない事で苦しまないといけないのだろう・・・?
何も考えたくない・・・
ピピッピピッ!
メール?しらひめ?誰?登録済なのはなんでだ?
只怖かった・・・
それを見てしまうと何かが壊れてしまいそうだった・・・・
それでも、メールを開く・・・。
「アナタを愛しています」
僕の中で羽がざわめいた・・・
続
二章完結いたしました
読んで頂いてる方々、毎度Thank youでござる
相変わらず、自分視点が強く、二章の初めで言った事破りまくってました
お詫びしますm(__)m
三章からは、今までより、話の内容が緩くなり、花が咲いていたりと・・・
なんじゃこりゃー・・・みたいな展開あるかもですけど・・・
しかーししっかり苦悩してボローニャ(意味不明)みたいになるので、飽きずに、どうか宜しくお願いいたします(;´д`)
因にボローニャはボロと打ったら変換の一番前にあったので使ってみました
しかし、ボローニャって・・・?
続きをどぞ!