長編☆
□題名のない物語A
2ページ/6ページ
─よっすぃ視点─
「よしざーは田中をイジメてんじゃなくて可愛いがってやってんだ(笑)
二人とも早く着替えないと収録始まっちゃうよ〜?
遅れたら二人今度飯奢れよ♪」
田中が遅れた言い訳をしてよしざーがツッコミを入れるのは何時もの事で
衣装部屋にポイッと田中を投げ入れた後に悪戯な笑顔で軽く手を振った。
─れぃな視点─
収録時間が押してきたのかメンバー達は次々と楽屋を出て行った。
静かになった部屋の中で一人で衣装に着替えているとばかり思っていると
微かな物音に後ろを振り向けば想い人の姿。
目を見開きガタッと物音をたてて後ろに退いた
『ぅわっ!!藤本さん何でおると!?
……早くせんと吉澤さん達にご飯奢らんといけないみたいですね…藤本さんは何で遅くなったんですか?』
暫く黙々と衣装に着替えていたが、
折角大好きな藤本さんと二人きりに成れたし、
全く無言だと逆におかしい。
衣装に着替え終わり鏡の前に座り、
急いで来たので乱れた髪を整え、
メイクさんの道具と自分の化粧道具で完璧に。
深呼吸した後に藤本さんの方を椅子ごと向いて口淋しくて飴を頬張った