short story

□闇の手
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 彼女が初めてわたしの家にやって来たのはわたしの七つの誕生日会の時でした。
 金色の巻き毛に大きな青色の瞳。
わたしは彼女と仲良くなれると直感的に思ったのです。
 その日から彼女はわたしの家で生活することになり、いつでも二人一緒に遊びました。
と言っても昼間は話しかけてはいけないと彼女自身からきつく言い含められていましたし
日のあるうちは大抵わたしの姉と遊んでいたのでわたしはカーテンの影から遊ぶ二人を見つめているほかありませんでした。
 けれどそれは『遊んでいた』というよりも『いじめられていた』に近く、彼女は夜になると泣きながらわたしに姉の凶行を語りました。
 夜になると彼女とわたしで秘密のおしゃべりが始まるのです。
 それは例えば他愛のないことだったり怖い話だったりしました。

「あなたのお姉様、呪ってみましょう」

 ある夜、急に彼女は言い出しました。
 わたしは止めました。
けれど彼女は自分の考えた素晴らしい考えに正常な判断をなくしているようでした。

「大丈夫よ、ばれやしないわ。
だって呪いだもの。証拠なんて残らない」
「ギシキの道具が見つかったら?」
「その時はこういってやればいいのよ。
あら知らないの、最近はやっているのよ、恋のおまじないだとかでねって」
 
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