short story
□死神列車
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少しの間がありドアが閉じる。
無音の膜が破られてわぁんと激しい耳鳴りがした。
揺れる電車の窓に外の景色が映る。
がたがたと騒音が耳につきあまりの煩さにイヤホンを耳から引っこ抜き急いで窓の外を見た。
白い少女は電車の巻き起こす強風に吹き飛ばされる事も揺れる事もなく、ただ満足そうにこちらを見ていた。
いつの間にか、気に入りの曲は終わっていた。
イヤホンの先からは何事も無かったかのように、
ただ、微かな振動が漏れているだけだった。
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