short story
□醜い娘
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妹は森の中で見つけた、使われていない猟師小屋で生活する事にしました。
森は豊かで木の実や薬草が沢山ありました。
化け物が住むと噂されていた森でしたが、妹の目にはそのようには見えませんでした。
やがて、妹は成長して娘になりました。
褐色の肌と金色の髪、青い瞳を持った娘でした。
娘は度々あの小川で身体を清めていました。
それは、冬以外は彼女の日課になっていました。
ある晩、いつもの様に娘は身を清めていました。
後ろでがさりと音がしましたが、
それは獣たちもこの小川で身を清めるのはよくある事で、
そして街の人々は、
森に住むと言う化け物を怖がって森に来る事はありません。
高い山脈と深い森に覆われて、旅人が来る事もありませんでした。
娘は、いつも水を飲みに来る栗鼠や狐だと思い、音のした方を向きました。