middle story

□唄う森1
2ページ/3ページ

 少女は三日間泣き続け、とうとう四日目の朝には声が出なくなってしまいました。
それを知った王妃様は怒ってしまい、森を全て焼き払ってしまいました。
 少女は燃えさかる森を見つめて涙を流しました。
そしてその森で唄う事が永遠に叶わないなら、いっそ死んでしまおうと思いました。
 少女は家を抜け出して森に向かいました。
燃えさかる森に少女の涙は乾き、そして喉は癒されました。
 少女は嬉しくなって言いました。

「私はこの森で唄う事が、何よりの幸せなのです」

 燃えさかる森で少女は唄い、そしてそのまま少女は消えてしまいました。
 火が消えた後、少女の家族は必死に少女を捜しましたが、とうとう少女を見つける事は出来ませんでした。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ