ダルいズム。

□青い春2
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 やれやれ。
そういった風に溜息をつくと有重は春太の方に向き直った。

「いやあ、助かったよ」
「おモテになる事で」

 有重は同性の春太ですら見惚れてしまう程美しい顔立ちをしている。
しかし同じ顔立ちである双子の妹の理央にはそのような形容が当てはまらないのだから
きっとこれは彼の持つ特有の雰囲気が醸し出すものなのだろう。
 雑談に興じながら廊下を進む。

「そう言えば今日、漫画みたいな事おこったんだけど」
「なに、
遅刻しかけて走ってたら角で可愛い転校生とぶつかって、
その上パンツまで拝めたの?」
「そう。転校生かどうかは知らないけど見た事のない制服だったな」
「本当におこったんだ」
 
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