頂
□エンペルトに有り難う。
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「君、ポケモンに乱暴はいけないよ。
エンペルトも、主人に攻撃をしてはダメだ。」
不機嫌そうに後ろを振り返ると、そこには青い服を装ったお兄系の好青年が立っていた。
サリウがエンペルトに攻撃するのを止めたのは言うまでもない。
「(カッコいい…!)ご、ごめんなさい!!」
すかさずサリウはその好青年に謝った。
「いや…、私ではなく、エンペルトに謝ったらどうかな…。」
苦笑しながらエンペルトを見る。
サリウは内心不機嫌になりながらも、エンペルトに向き直して深々と謝った。
「ごめんエンペルト!もう痛いことしない!…だから、これからも私のポケモンでいて?」
もう痛いことしないってのはハッキリ言って嘘だ。日常茶飯なので絶える筈がない。
潤んだ瞳で見てくるサリウに対して青筋を立てたエンペルトだが、頷いて事を済ませた。
「これで一件落着だな。」
そう言って好青年は微笑む。