ミニシリーズ

□最初に酷いことをしたのは
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――トージョウの滝で修行していると、滝の裏に大きな穴を見付けた。休憩するためにその穴へ入ろうとすると、既に先客がいた――



「誰だ!?」



シルクハットを被った黒ずくめの男は、警戒するようにこちらを見遣った。



「・・・私は休憩するために来たの。アナタは?」

「私は・・・」



彼は傍のラジオに視線を向ける。ラジオからは途切れ途切れに、R団復活宣言が聞こえてくる。どうやらR団の解散のニュースが流れているらしい。



「・・・R団、解散しましたね」



特に深い意味はなかったが、ニュースの話題を繰り出した途端に、その男の表情が暗いものへと変化した。



「・・・あぁ、終わってしまった・・・。折角、折角私の帰りを待ってくれていた部下たちが・・・私の希望が、夢が、見事に砕け散った・・・」



彼は落胆の色を隠せず溜息を漏らした。それから私は気付いた、彼がR団の首領であることに。ずっと行方不明だった首領が、今ここにいるのだ。



「・・・アナタが、サカキね」

「・・・そうだ。3年前、R団の首領をやっていた」



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