ミニシリーズ

□最初に酷いことをしたのは
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「・・・R団を解散させたのは、私です」



すると彼の目が見開かれ、私を見つめた。それから彼の口が微かに動くのが見えた。



「――お前が・・・お前がR団を・・・私の夢を、希望をっ、打ち砕いたのか・・・っ!!」



ガッと私に掴みかかり、問い詰めるように言葉を発す彼に、冷静に答える。



「お前のせいで!!新生R団の夢が消えたっ!!何故だ!何故お前如きに・・・っ!!」

「・・・何故彼らを置いて行方を眩ませたの?」

「お前のせいでっ・・・!!」

「・・・新生R団の最高幹部の青年は、ずっとアナタを待っていた。アナタに憧れていたみたいだった。でもアナタは、その彼を置いて消えた。この3年間、彼はずっと置いてけぼりを喰らっていた」

「っ・・・!」

「・・・他の団員たちより、遥かにずっと強い思いを感じた。彼にとってアナタは特別な存在なんだって、話してて思った。けどアナタは・・・、彼に留守番を命じたまま放置した。その理由は何?」



ほんの少ししか話していないし、あの青年が彼について熱く語っていたわけではないけれど、瞳の奥には、サカキの姿しか浮かんでいないように見えた。

彼は漸く私から離れ、両膝を地面に着いた。



「私は・・・修行のために旅に出た・・・たった一人の子供に負けてしまった。このままでは部下に面目が立たない。だから旅に出たのだ。修行が終わっていつかもう一度、R団を結成して世界を征服しようとしていたのだ・・・」



サカキは視線をラジオに向けたまま、そう答えた。



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