ミニシリーズ

□いずれの好敵手か
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「・・・風が、気持ちいい・・・」



オーレ地方にある、アイオポートという港町にやってきた。昔、変な組織が悪さをしていたが、今ではすっかり平和を取り戻し、船乗りたちが元気に働いている。その変な組織が悪さをしていた時期に、私は一度だけこの港町に1週間滞在したことがあった。当時は、メチャリッチとかいう金持ちの爺さんと若い側近2人がこの港町で船乗りたちに食事をご馳走して崇められていたのに、実はデスゴルドという悪い組織の総帥だったというオチで事件解決後は船乗りたちがひどく困惑していた。

さて、そんなデスゴルドは、いまだに収監されているようで、自業自得とはいえ老人に監獄生活は苦痛だろうし、そのまま生涯を終えるのかと思うと少し可哀想な気がする。側近だった2人は彼の息子で、デスゴルドより早く出所したと聞いている。名前は確か・・・。



「おや、君は・・・」



突然声を掛けられ振り返ると、サングラスをかけた青い髪の青年と、赤い髪の青年が立っていた。



「・・・どうも」



デスゴルドの側近――アルドスとエルデスの姿がそこにはあった。



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