ミニシリーズ

□強さと弱さと
2ページ/4ページ


・・・あぁ、と思い出す。カイリューを連れたマント男とは、ジョウトリーグのチャンピオンのことだろう。彼と会ったことがあるのだろう。彼は見た目よりも強い男だ。



「・・・彼は、強かったでしょう」

「知ってるのか?」

「・・・まぁ・・・」



何せ、同じチャンピオン同士だから。そして彼は私の後任だから。



「・・・今の君では、彼には勝てない。そして、私にも・・・。このままでは、一生私には勝てない。もし強くなりたいなら、自分自身も強くならなければ。いずれ、ポケモンリーグにチャレンジしようと思っているのなら尚更、ね」



彼は唇を噛み締め、両手に作られた拳には力が込められていた。



「・・・まぁ、急ぐことはないでしょう。少しずつ、強くなっていけばいい」



そこまで言うと、自分のポケギアが音を立てた。液晶画面には、”ワタル”という名前が表示されていた。



「・・・はい」

「やぁ、今いい?」



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ