ミニシリーズ

□自分に合わない役職
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「仕事よ、今すぐシンオウへ来て頂戴」



四天王、キクノさんに電話で呼び出され、渋々シンオウへ向かった。チャンピオンである以上、仕方がないのだが。

シンオウへ到着した瞬間に、また電話が鳴った。相手はホウエンの四天王、ゲンジさんだった。



「おいチャンピオン、挑戦者(仕事)だ。戻ってこい」

「・・・え、いや、ちょっと今シンオウで仕事が・・・」

「何言ってやがる。こっちの仕事を放棄するつもりか。あと10分で戻ってこい、いいな」



そして一方的に切られた。私は呆然と切られた電話を見つめて、ふと我に返った。



「・・・10分はムリだけど、さっさと終わらせてホウエンに行かなきゃ・・・」



そうやってチャンピオンとして他地方から同時に呼ばれたりして、とても私一人では手に負えなくなり、とうとうカントー以外のチャンピオンを辞任した。私の後任には、私の前のチャンピオンたちが再度その役に就いた。

カントーのチャンピオンとして数年、彼がやってきた。そろそろチャンピオンも飽きてきてたし、彼はR団を一人で壊滅させるくらい強いのだから、実力次第では彼にチャンピオンの座を譲ろうと思っていた。



「・・・ようこそ、チャレンジャー。キミの噂は聞いてるよ。たった一人でR団を解散させたんだって?やるね」

「・・・いえ・・・」



無口な少年だった。それは今でも変わらないのだが。しかしバトルの腕は確かなもので、たった一人でR団を解散させたのも頷ける。私は彼にチャンピオンの座を譲ることを決めた。



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