ミニシリーズ

□マツバと舞妓はんとタマゴ
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「歌舞練場に行かないかい?」



エンジュジムリーダー・マツバに誘われ、私はエンジュの町のほぼ真ん中に位置する歌舞練場へ向かった。

歌舞練場へ入ると、舞台の上で舞妓さんたちがくるくると踊っている。いつ見ても優雅で綺麗である。



「・・・で、私を呼び出した理由は?」



舞妓さんの踊りを見ながら、私は隣に座っているマツバに訊ねた。



「いや、キミが伝説の青いポケモンを見付けたと聞いてね」

「・・・どこの情報ですか?」



青いポケモン――スイクンと出会ったことは、誰にも言っていないのに。



「ボクの友人から聞いたよ」

「・・・あぁ、あのストーカー・・・」



今はホウエンに放置されているマント男だろう。マントをつけた男には、まともな奴はいない気がする。先日戦った、ジプシージャグラーもマントをつけた男だったが、あいつもストーカーみたいに、何もないのに電話するとかほざきやがった男だ。怖すぎる。



「ストーカーって・・・何かあった?」



マツバが苦笑して訊ねたが、私はそっけなく、なんでもないと答えた。



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