ミニシリーズ

□私に従いなさい
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カリン姉さんの誕生日に、ケーキを買ってお祝いをしようという話になった。お祝いはジョウトリーグの面々でやることになり、仕方ないが、あのドラゴンオタクも一緒だ。そして各々プレゼントを持って集合ということになったが、私はみんなからお金を預かり、ケーキを買いに行かされた。因みに命令したのはマント男。そしてあとの3人の四天王かもそれに賛同したせいだ。私はもうジョウトリーグの人間ではないが、カリン姉さんにはいつもお世話になっているし、仕方あるまい。

カリン姉さんはダークチョコとか、甘さ控えめが好きだったはずだ。キョウとシバも甘さ控えめ、イツキとマント男は甘めが好きだったと思う。前もって電話で予約しておいたケーキ屋にやってきた。ホールケーキと、あとはプチケーキみたいなのを買っていこうと思う。

店に入ると、ケーキの甘い匂いが鼻を掠める。



「いらっしゃいませー」



一人の店員さんが明るいトーンでお決まりのセリフを叫ぶと、つられて他の店員さんも同じように叫ぶ。カウンターの前に立っているのは、どうやら男性のようだ。ケーキ屋で男性の店員さんってこの辺ではあまり見かけないから新鮮だ。



「・・・すみません、先日電話で予約しておいたんですけど・・・」

「はい、お名前を伺ってもよろしいですか?」



予約したのはマント男だったので、あいつの名前を告げる。



「はい、ワタル様ですね、少々お待ち・・・!」



店員さんと目が合うと、彼の表情が驚いたものに変わっていた。何事だろうと様子を窺っていると、店員さんはすぐに私に背を向けた。



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