ミニシリーズ
□激しい戦い
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「アンタがR団を壊滅してくれたおかげで、アタクシたちは追われる立場になっちゃったじゃないの。どうしてくれるのかしら」
「・・・悪はいつか潰える・・・運命なんです」
「嬉しくない運命よねぇ。あぁ、ヤダヤダ」
そして彼女はミックスオレの缶に口をつけた。
「・・・追われる身っていいながら、堂々と素顔でこんな人だかりの中に現れるんですから、度胸が据わってますよね」
「あら、やぁねぇ。いつでもドキドキよ!でもね、意外と気付かれないものよ。アタクシたち幹部は、下っ端ほど表に顔を出さなかったからねぇ・・・。それに、やっぱり女だから、ショッピングとか好きだし、リスクを冒しても、ショッピングを楽しみたいのよ」
「・・・まぁ、私もあなたを捕まえたり、警察に通報するつもりはありませんけど」
「あら、どうして?」
意外そうな表情で彼女が尋ねた。
「・・・もうR団は解散してますし、今のところ復活する兆しも見えないし、R団の解散を指示したのはどっかの誰かさんなわけで、私の意志じゃない」
そう、あのマント男だ。私には、R団の壊滅とかどうでもよかった。いや、どうでもいいといったら語弊がある。誰がR団を解散させるかなんて、どうでもよかった、というほうが正しい。当然、R団を野放しにしておくわけにはいかないのだから。
「ふうん、でもどっかの誰かさんに命じられて動くなんて、アンタも犬みたいねぇ。主人に忠実な犬」
「・・・失礼な。私に主人なんていません。どちらかといえば、私のほうが主人です」
「ぷっ・・・あっははは、面白いこと言うのね!何で主人が犬の命令に従ってるのよ〜!」
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