表裏共生
□6話 DEAD OR ALIVE?U
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深夜3:05・・・
周りは暗くなり、昼間の賑やかさなど微塵にも感じさせない、静寂
そんな中、敷賀崎に建つマンション
その内の一部屋。
男子2人が同じベットで寝ているという少し変わっても見える光景・・・
やはりそこも闇と動きの無さで静まり返っている。
聞こえてくる物と言えば、2人の寝息だけ。
しかし、静寂なんて・・・
硝子のように、簡単に壊れてしまうもの。
静寂と言う名の硝子を壊すは、激痛と言う名の鈍器だった。
「・・・・・・」
・・・ズキッ・・・
「ッつ!!!!」
片方の異変に、もう片方が気付いた。
「桐癒!?頭が痛むのか・・・!?」
「うん・・・でも、どうせすぐに治るから・・・」
そうは言っても尋常では無い痛み様。
たまにこうなってしまう。
原因は未だにわからないが・・・
そして、いつものように・・・
「光滴矢、弐式」
迅暁が医療術を掛ける
「・・・ありがとう、迅暁。」
「そんな大したことしてねぇよ。
ただ、光滴矢弐式は・・・医療系魔術みたいに怪我そのものを治すんじゃなくて・・・」
「回復を速めるだけだから油断はするな、だよね?いつも言われる。」
「ぉお。・・・あくまでも治すのはオレじゃなくて桐癒だってことだ。
・・・ちくしょー・・・何でオレ、医療系魔術使えねぇかなぁ・・・」
「でも、迅暁が回復系の技使えるだけで助かってるから・・・
うん、早く治るようにがんばる。」
「・・・たく。オレが回復系の技勉強して6年経つのにこれしかできないとか・・・
オレ、マジで魔術の才能無ぇんだな。
あ゛ー・・・」
「そんなこと無いよ。」
「・・・悪ぃな、何か。
ま、お前は頑張って治せよー」
「うん。起こしてごめん」
「別にどーってこと無いけど。
・・・相変わらず、寝付き良いのな。
・・・」