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□優しいアナタに
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朝、教室で接戦から勝ちとった(くじびきだけど;)彼の隣の席
『おはようっ!』
私が元気に挨拶をすれば
「………はよ。」
どれだけ眠そうでも
どれだけ面倒くさそうでも
必ず返してくれる───
昼休み、彼が居ると確信があって屋上へ行く
『今日は和食でーすV』
何も言わずに彼の隣を陣取ってみても
「いーじゃん。もーらい」
当たり前のように話してくれる─────
放課後、彼と(なかば無理矢理)同じになった図書委員
私が無理して大量の本を持てば
「ばーか。」
そんなこと言いながら
必ず手伝ってくれる───
帰り道、私はテニス部が終わるまでずっと見学
終わった頃には辺りは真っ暗
『今日もやっちゃった!早く帰らなきゃ……』
そしたら
「今帰り?また誰かに見惚れてたの?」
なんて声を掛けて一緒に帰ってくれる─────
“恋人”なんて甘い響きじゃないけど
少しはあなたの特別なんだって
思ってもいい?
優しいあなたに
甘えさせてよ?
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