妄想の滝 分離
□想い
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やれるもんならやってみろって事?
向けられた和彦の挑発的な笑みに三浦はチリリとしたものを感じた。
余裕なわけ。ホント、イイ性格してる。
誰にでも人当たりが良いフリをしている彼が一番のクセモノではないのかと三浦は思う。
まあ、だからこそ嫌いになれないんだろうけどね。
誰にでも良い顔をする人間は基本嫌いだ。
でも
ただの八方美人というにはどこか一つ違う根深いものを感じてしまう。
…似てる?
性格も何もかも正反対のようでいて微かに自分と似た空気を感じる時がある。
同類嫌悪?
拓弥と和彦に関しては諦めにも似た感情を持っている。
が、
だからといって易々と譲る訳にはいかないのである。