ロックマン小説

□学パロ
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●拍手お礼短文

壊光で学校パロ

壊……中3
光……数学教師


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グラウンドに、桜が舞っていた。
ヒラヒラと風に舞って飛んで行く。


今年は短い命だったなと、思いながら、クラッシュは教室から舞い散る桜の花びらの行方に目を泳がせていた。

「おい」

すこん、と頭を軽く何かで叩かれた。
振り向けば数学の分厚い教科書を持ち、呆れた様に自分を見るフラッシュの姿があった。

「お前、何回赤点とりゃあ気がすむんだ?
喧嘩うってんのか俺に」

彼は不機嫌そうにつぶやくとため息をついた。

「……だって。わかんないんだもん」

「……お前、高校行く気あるのか?留年すっぞ?」

「いいよ。ずっと先生と居たいから」

嬉しそうに笑いながら言うクラッシュの頭を、今一度教科書で軽く叩くと、フラッシュはクラッシュが座っている前の席に腰掛けた。

「……あんなぁ……連立方程式なんて基礎の基礎だろ。なんでわかんねえんだよ。」

「わかんないのは、わかんない」

「あーもー……補習とかめんどくせーからやりたくねぇんだよ俺は……」

「先生でしょ。ちゃんと教えろよ。」

偉そうに言うクラッシュをため息混じりに睨む。
そんなに、馬鹿な奴ではないはずだ。
……いや頭は良くないが、やれば出来ないことはないと、思う。
クラッシュが赤点を取って補習する……何故かそれが日常的になっていて。
クラッシュはその度に嬉しそうに自分を待っている。

二人きりの放課後の時間を楽しんでいる様だと、フラッシュは思った。

「ねぇ、じゃあ頑張るからさ。なんかご褒美ちょうだい」

「はぁ?」

お前は三歳のガキか……そうも思いたくなる発言に、フラッシュは瞳を見開いた。
……どうせ、飯をおごれだの、
宿題減らせだの、
そんなお願いだろう。
こいつがやる気を出すのなら、やぶさかでもない。

「いいぜ」

苦笑いしながら、そう言うと、クラッシュは「わあい」と子供の様に喜んだ。

そんなにご褒美とやらが欲しいのか、クラッシュはフラッシュの話しを熱心に聞き、教科書の問題をスラスラと解いていった。
こいつわざと赤点取ってたんじゃないだろうか……
そう、思わせる程に、クラッシュの飲み込みは早く、フラッシュは驚いた様に彼の勉強する姿を見つめていた。

「ねえ、わかった。理解したよ先生」

「……マジかよ。」

わからないと言っていた問題を全て解き終えると、クラッシュは無邪気に笑った。

「ねえ、ご褒美ちょーだいね」

「……なんだよご褒美って」

「それは」

急に、クラッシュの幼い顔が近づいた。
翡翠の瞳が、フラッシュの瞳を占拠して
それしか、見えなくなる。

何をされたのか整理する暇も
逃げる間もなく

クラッシュの柔らかい唇が、フラッシュの唇を塞いでいた。

「……ッ!?」

駆け上がってくる熱が、冷静さを完全に失わせる。
フラッシュは、ただ瞳を見開くと目の前にあるクラッシュの顔を見つめていた。
ただ、触れ合うだけの口づけを数秒交わし、
クラッシュは静かに唇を離した。

「ご褒美はこれで」

幼い顔が、それに似合わない妖しさで微笑んだ。

「…………ッ!てめっ……!?」

なんてことを、されたのだ。
教師が?生徒に?
有り得ないだろう!?
フラッシュは椅子から立ち上がると、クラッシュから距離を取った。

「先生可愛い。」

「は!?可愛い!?誰が!!!」

「ねえ、先生。今度100点取ったらさあ」

クラッシュが、静かに近づいてくる。
嬉しそうに、
楽しそうに、
しかし、獲物を追い詰める獣のようなしっかりした足取りで。

「………………」

耳元で囁かれた言葉に、フラッシュの頬がますます赤くなった。
ぴくりと肩を震わせると信じられないとでも言う様に、クラッシュを見つめる。

100点取ったら

―――先生をちょうだい

そう言って、無邪気に笑った生徒の顔を、フラッシュは、ただただ見ていた。


END


――――――――――――

なんだこれはwwwww
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