ロックマン小説

□変態鋼の野望・後
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あらすじ
『お兄ちゃん大好き……』何処までも自分を縛り付けるその言葉(笑)嗚呼、でも俺とクラッシュは兄妹なのだ。禁じられた恋……(笑)
しかし目の前の妹は……自分にとって性の対象に過ぎないのだと、その桃色の唇を見た瞬間、思い知らされる(笑)理性など、捨ててしまえ、禁忌など、俺は恐れはしない(笑)←このあらすじは本編とはほとんど関係ありません。





あああああ、俺は何をしようとしているんだああああと思いつつ、メタルはクラッシュの唇に自らの唇を近づけた。
……クイックに対する罪悪感はあれど、この反陽子爆弾兵器並の可愛さの前では、理性など何処かへ飛んでいってしまう。目の前のクラッシュは、「おにいたま」と舌ったらずの声で呟くと、恥ずかしそうにぎゅっと視覚サーチを閉じた。
ピンク色に蒸気した頬と、少し尖らせた小さな唇に、メタルはクラリと目眩を覚える。

―――止められない

電子頭脳は、ヤメロと警鐘を鳴らしていた。クイックの悲しそうな顔がちらつく
……いや、でもきっと彼は、俺を愛していないかもしれない。
ただ、畏怖して流されているだけで、俺に対する憎しみはあれど、恋愛感情など持っていないのかもしれない。もしかしたら、俺とクラッシュがキスしているのを見たところで「だから何だ」
いつもの涼しげな顔で、冷たく、残酷に言い放たれるだけかもしれないと、メタルは思った。

「おにいたま……?」

クラッシュの言葉が、メタルの思考を中断させた。
彼は不思議そうに首を傾げる。

「どうしましたの……?なんだか悲しそうですの…………」

「……何でもないよ」

溶けきっていた理性が、瞬時に元の形を取り戻す。
……駄目だ。
クイックがどう思っていようと、俺は、クイックを…………

「ごめんなクラッシュ、俺は」

「こんの、糞変態紳士エロエロ淫乱最終鬼畜浮気者メタル野郎がああああああああああああああああああ」

「ごぐぇああああああああああああ!!??」

どぐごしゃべきっ!

メタルの言葉は、横から襲撃してきた巨大なブーメランと、罵詈雑言によって最後まで紡がれることはなかった。
凄まじいまでの速さによって威力を増したブーメランは、的確にメタルの胴体部に当たり、その金属製の機体をいとも簡単に吹っ飛ばす。
残されたクラッシュは、目の前のメタルが瞬時に消え失せてしまったことに驚愕し、目を白黒させて立っていた。

メタルの機体は、廊下に派手に激突した。壁がえぐれ、コンクリートの倒壊する音と金属がひしゃげる音が辺りを支配した。
ブーメランの重さが腹部を圧迫し、メタルの内部の精密機器が潰れる。コードがちぎれ電子頭脳にまで走る電撃。

「く……はっ……!?」

メタルの口元から、錆色のオイルが吐き出される。
立っていることは出来ず、ずるずると機体は壁を伝って、床に落ちた。
……一体何があった。エラーによって定まらない視覚サーチを前に向ければ、至極不機嫌そうな、赤い弟機―――クイックが、自分を見下ろす様に立っていた。口の端からオイルを流すメタルを見て、彼はニヤリと笑った。


「よぅ変態お兄様。俺に飽きたらずクラッシュにまで手ぇ出すのか?」

「…………」

不適に笑っているくせに、クイックの青い双方の瞳が濡れているのを、メタルの視覚サーチは認識した。
……悲しんでいる?
……泣いている?
……クイックが?

「お前ホント勝手だよ……散々俺に婿にいけねぇようなエロいことしといてよ」

ガン!!
クイックの右拳が、メタルの頭部のすれすれの壁を思い切り叩く。決して脆い訳では無いコンクリートの壁は、その力によってへこみ、いとも簡単に倒壊した。憎しみに溢れた、それでも、酷く悲しそうな色をたたえたクイックの瞳が、メタルを見据えていた。パラパラとコンクリートのカケラが床に落ちて行く音と、二人の荒い息遣い以外は、何も聞こえない。
クイックの機体は、小刻みに震えていた。

―――まさか

嫉妬?その言葉が、妙に甘美な響を以って、メタルのコアにずくりと届く。

「ふざけんな……ふざけんなよ馬鹿が……」

「クイック……すまん、俺は」

「お前を信じた俺が馬鹿だった。金輪際、俺に触れるな!近づくな!この浮気者!不潔!」

「クイック誤解だ!」

まるで、妻に浮気現場を目撃された夫宜しく、メタルは狼狽し、叫ぶ。
まさか自分が、こんな昼ドラの三流役者がやるような役所をやらされるとは思いもしなかった。
周りを気にするでもなく、メタルは続ける。

「待ってくれ!不倫は文化だと昔の偉い人が言っていた!」

「黙れええええ!それは人間世界の話だああああああ!ロボットにしろ人間にしろ不倫は駄目、絶対!つか不倫て夫婦感の問題ジャン!俺ら夫婦か!?夫婦なのか馬鹿野郎!」

「ある意味、夫婦だ!」

「意味がわからねええええええテメェみたいな変☆態と結婚した覚えはぬえぇぇぇ!」

嫌に爽やかな笑顔で、親指を立てて断言したメタルの肩装甲を掴むと、クイックは思い切り彼の機体を揺すった……


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みwなwぎwっwてwきwwたw
わたし本気で鋼速好きなんだなと認識致しました。
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