絡む糸の行方
□第2話 漂着
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―ルフィside―
その日は日課になっていた、シャンクス達の船が見えないかを確認しに海岸に来ていた。
「ん〜、見えねぇなぁ」
シャンクス達が来ない事にがっかりしながら拗ねたように口を尖らせる。
「早くシャンクス達、帰って来ねぇかなあ…………ん?」
そう呟きながら視線をずらすと、一瞬視界に何か捉えた気がした。
遠くからでよくわからないが、太陽の光でキラキラと反射するものを見つけた。
「なんだあれ。お宝か〜!?」
先日の嵐でいろんな物が流れ着いている事を知っているルフィは、お宝かと思いキラキラした目で近づく。
「あれ?なんだ、お宝じゃねーじゃねーか……人?」
近づいてみるとそれは俺より少し年上の少年だった。
衣服はボロボロで、所々血が滲んでいる。
綺麗な銀髪だけが太陽の光を浴びてキラキラと輝いていた。
「おい!お前、怪我してんのか?生きてるか?」
人だとわかり慌ててその少年に話しかけ、体を揺する。
「うっ……」
呻き声を洩らした事で生きている事を知る。
しかし、危険な状態なのには変わりなかった。