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□N・夢中スギル
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「あ、財前。」

財「…先輩?」




クーラーがはいって涼しいCDショップで、財前君と出会いました。





「何してるの?」

財「見ちゃわからへんスか?買い物ッスよ。」

「そうか……。」


だから今日は私服なんだな。
だから今日は、いつもの倍カッコイイんだな。

このぉ……


「写メ撮っていい?」

財「いきなり何スか……。」

「いやぁ…財前の私服姿があまりにもカッコイイもんで……。」

財「な、なんやねん……先輩マジでキモいッスわー。」


だって本当の事なんだもん。

シンプルにTシャツとジーンズ姿の財前。

しかも、いつもは制服姿かユニフォーム姿しか見てないから尚、私服姿がカッコイイ。

もう…


「一枚だけ…写メダメですか?」

財「だから…キモいッスわ。先輩。」


ズッキュゥゥゥン!


照れちゃってぇ…もう、カッコ可愛いんだから!

襲ってやろうか!?えぇ!?!


財「……先輩はこんな所で何してるんスか?」

「え?あぁ…予約してたCDを取りにきたんだ。」

財「何のCD?」

「コレ。今ハマッてるだよ、この洋楽。今日発売なんだよね。予約じゃないと買えないんだよー。」


人気だから。
でも買えて良かったー。



財「……それって…コレ?」

「え?」


財前は自分が持ってた袋からCDを取り出して私に見してきた。

それは……


「同じCDじゃないか!!」


ビックリだ!
偶然なのか財前が持ってたCDは私の買ったCDと同じだった。

す…


「すんごい偶然…。」

財「ホンマッスね…。」


本当、意外そうに声を漏らす財前。

もしかしたら…


「…私と財前って、運命の赤い糸で繋がってたりしてね。」


なんちゃってー!と言おうとしたけど、言えなかった。

なぜなら、


財「な、何いってるんスか…!アホらし…。」


顔を真っ赤にした財前の顔を見たからだ。

え、いや……
財前の事だから「キモいッスわー」とか言って流すかと思った…けど…。


まさか、真にうけるなんて……。

ちょっと…
ちょっとちょっと…

萌えるじゃないか!


「…財前…可愛いぃ〜。」

財「ちょ…引っ付かんといて下さいよ…!キモいッス!」

「財前にキモいって言われても平気ー。」

財「ハァ!?マジで意味分からへんし…。」


とかなんとか言っちゃてさー……

照れてる財前…めっちゃ可愛い!!


もう……


大好きだ!この野郎!







財(先輩、)
(ん?)
財(…その顔反則……やっぱキモいッスわ……。)(財前…!!)

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