復活短編小説
□ツナツナ事件?!
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二人が部屋にて攻防を繰り広げていた丁度その時、沢田家の玄関前でも二人の少年が言い争っていた。
「だから何でてめぇも着いてくんだよ、野球馬鹿!」
「ははっ!だから俺もツナんとこに行こうと思ってた所なのな〜!…二人っきりになんかぜってぇさせねぇ。」
「(Σ!?く、黒っ!!)」
二人の少年こと、獄寺隼人と山本武はそれぞれ手土産を持参しつつ、沢田家手前の角にてばったり出会たのであった。
二人の目的地は勿論沢田家である。
「あらあら〜!二人ともいらっしゃい!」
喧嘩をしながら(喧嘩といっても、ただ隼人が一方的に武に突っかかっているだけ。)沢田家の玄関前に佇んでいた二人に、丁度外に出た沢田奈々が声を掛けた。
「ねぇねぇ!早く出掛けるんだもんね!」
「早く早く!行こうよ〜!」
「○×△!!」
どうやら子ども達を連れて出掛ける所らしい。
「ごめんなさいね。私は今から夕方まで出掛けるのよ〜。」
「お気になさらないでください!」
「ただツナと話すだけなんで!」
「あらそう?それじゃあツッ君と仲良くね!」
朗らかに微笑みながら奈々と子ども達はそうして出掛けていったのである。
こうして被害者2名が沢田家に入ったのである。
「あらいらっしゃい。」
「Σうっ!姉貴…!!」
「どうも、お邪魔しま〜す!」
居間ではビアンキが椅子に座っており、茶菓子を食べながらコーヒーを飲んでいた。しかし隼人には幸運な事に、顔が隠れるゴーグルを着けている。
「ツナならリボーンと一緒に部屋に居るわよ。」
「ありがとうございます!」
元気な返事をし、部屋へと向かう武の後を隼人が急いで追う。
部屋の前に着きノックしようとしたその時。部屋の中から銃声が聞こえた。続いて何かが倒れる音。
「ツナっ?!」
「十代目っ?!」
扉を開けるとそこには放心した綱吉と据わった目をしている綱吉がいた。
「ええっと…どういう事だ?ι」
「じゅ、十代目が二人?!ι」
混乱している二人に軽く説明した後、リボーンは分裂弾で呼び出した方の綱吉を振り返った。
見た目は全く同じだが、態度が全然違う。本人は未だに放心しているが、こちらは動じた様子もなく堂々としている。おまけに心も読めない。まるで超死ぬ気モードの時のようだ。
「…ねぇ。」
「…なんだ?」
「これからどうする気?」
「オリジナルの方のツナを修行に連れていく。お前はここに残って勉強だ。」
「ふぅん。」
「嫌だ〜っ!!」
かたや半眼で無表情、かたや真っ青で頭を抱えている二人の綱吉にリボーンは面白そうに笑みを浮かべた。
「全く同じ性格のツナが現れると思ってたんだが、全く違うな。お前らは。」
「なんだかお二人とも渋いッス!流石は十代目!」
「ははっ!なんか面白そうなのな〜!」
全然渋くないし笑い事じゃないよ!
そう思い、不満を口にしようとしたその時。