Short Story

□夏の再会
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……あ、




暑い夏の港町、活気に溢れたナルビクの昼。


10メートルほどの距離、小さな街灯に背中を預けて立っていた。


立ち止まるボリスを気にもせず人混みは流れていく。


顔を若干隠してはいるが、間違えるはずもないあの雰囲気。


視線が重なる。しかしお互いに言葉をかけることはない。




元気にしているようだな、ランジエ。

お前もだ、ボリス。



それだけの言葉を目で交わすとボリスはまた歩き出した。


 
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