七色の雫


□第九章
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「たのもーっ!」

柵を飛び越え、入口に飛び込みリンは大声で叫んだ。

『馬鹿…普通はこっそり入るのよ…。』

呆れ顔でリーフが後に続く。

「一階には誰もいないねー…二階かな?」

リンはきょろきょろと辺りを見回すが、一階は確かにだれもいないようだった。
リン達は人を探して階段から二階へ行った。











…まだか…

はい…

…………のようです

そう……諦め…だな




「…誰かいるみたいだね。」

『ええ…何かを話しているようだわ。すぐには入らない方がいいかも…。』

リン達は階段の途中で二階から聞こえる声に耳を潜めた。




…七色の雫…入ったか?

はい…ソノオ…ウンですか?あれは…

……だ!…次は…

「待ちなさいっ!」

リンはたまらず、二階に上がっていった。

『…はあ…最後まで聞きなさいよ…。』

リーフも溜め息を吐いて上がってきた。

二階に居たのは―――






「くっ…お前、どこから入ってきた?餓鬼は帰らないと痛い目にあうぞ!」

あの伝説に出てきた組織、そして今は活動を終えた筈のギンガ団だった――。

「それより!あ、あんた達は活動してない筈でしょう!?なんで今いるの!?」

二階にいるのはギンガ団の幹部らしき男と下っぱ数人。
皆ポケモンを持っているようだ。
下っぱがヒソヒソと幹部らしき男に話しかけた。

「サターン様―この小娘片付けますか?」

「いや、俺がやろう。こんな餓鬼、簡単だ…」

「質問に答えろよクソジジイ!」

「なっ!お、お前には関係ないことだ!それに街のひとつやふたつ、どうでもいいことだろう!」

「よくないっつーの!」

「ならば…無理矢理わかってもらうしかないようだな!ゆけっヤミカラス!」

「リーフ!いって!」

『了解!』

―ギンガ団幹部サターンに勝負を仕掛けてきた!
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