鍵物語-The guardian of key-
□key-4-
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「なん…だって?」
ライトは小さな声で呟いた。
今が13年後?
ということは…?
「勿論、周りもライト様のお父様も歳をとっています。周辺の景色も…わかりづらいでしょうけれど、13年経っていますわ。」
ルナが苦笑いしながら説明する。
しかしライトはまだ事態が飲み込めなかった。
「な…なんで?そんなことって…あるの?」
「時の歪みは名前通り時の歪んだ世界だからね…。普通に只今戻りました〜って…わけにはいかないんだ。今回わかったことだけど…。」
男の言ったことにライトは言葉を失いかけた。
自分は13年も無駄に時間移動してしまったのか。
「でもこれで疑問が解けるでしょう?」
「…え?」
ライトがよくわからずにいると、ルナが笑顔でこんな状況でも紅茶を飲みながら呑気に言った。
「魔物被害ですよ。…ライト様のいた13年前はこの世の中に魔物などいませんでしたけれどね。」
「……まさか!!」
シェイドの言った『今は』の意味とはこれだったのか。
ライトは驚いて紅茶をこぼしかけた。
「そのまさかです★この時代には魔物がいます。時の歪みからやって来た魔物が沢山…。」
「…信じらんない事ばっかりだ…。」