鍵物語-The guardian of key-

□key-4-
1ページ/23ページ

「なん…だって?」

ライトは小さな声で呟いた。
今が13年後?
ということは…?

「勿論、周りもライト様のお父様も歳をとっています。周辺の景色も…わかりづらいでしょうけれど、13年経っていますわ。」

ルナが苦笑いしながら説明する。
しかしライトはまだ事態が飲み込めなかった。

「な…なんで?そんなことって…あるの?」

「時の歪みは名前通り時の歪んだ世界だからね…。普通に只今戻りました〜って…わけにはいかないんだ。今回わかったことだけど…。」

男の言ったことにライトは言葉を失いかけた。
自分は13年も無駄に時間移動してしまったのか。

「でもこれで疑問が解けるでしょう?」

「…え?」

ライトがよくわからずにいると、ルナが笑顔でこんな状況でも紅茶を飲みながら呑気に言った。

「魔物被害ですよ。…ライト様のいた13年前はこの世の中に魔物などいませんでしたけれどね。」

「……まさか!!」

シェイドの言った『今は』の意味とはこれだったのか。
ライトは驚いて紅茶をこぼしかけた。




「そのまさかです★この時代には魔物がいます。時の歪みからやって来た魔物が沢山…。」

「…信じらんない事ばっかりだ…。」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ