七色の雫
□第一章
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「行った意味なかったぁー!」
201番道路を歩きながら、リンはそう叫ぶ。
「また帰ったら暇じゃん…。」
はぁと本日二度目の溜め息。
確かに帰ったらまた暇である。
「ま、運動にはなったからいっかぁ……。」
暇そうにふわぁと欠伸をし、段差をぴょんと降りた。
その時。
バサバサバサバサ!ガサガサッ!
「!な、なに!?」
リンは驚いて辺りを見回す。
すると、近くの草むらから音が聞こえてきたことがわかった。
「と、とにかく見てみよッ…!」
少し不安ではあったが、走って草むらへと向かった。